お店に行くと、ハロウィンの小物や仮装が目につくようになってきましたね。私は飾り付けのセンスも片付けも面倒なので、毎年ハロウィングッズを買うことはしません。
いや、すごく綺麗にハロウィンの飾り付けをしているご家庭を道すがらやインスタグラムで拝見することはあるんですが、自分がやる…となるとあのセンスはどうやって手に入れれば良いのか…。
飾り付けをしたい気持ちは毎年あります!
そんな風に今では日本の年中行事にも定番になってきたハロウィン。
ハロウィンはもともとヨーロッパが発祥のお祭りというのはご存知の方も多いはず。テーマパークなどでハロウィンイベントを大々的に行うようになったのをきっかけに、日本の文化にもなじむようになってきたものです。
さてさて、もしお子さんに「ハロウィンってなんのお祭り?」と聞かれたらなんと答えますか?
恥ずかしながら、わたしは子どもに聞かれた時きちんと説明することが出来ませんでした。わたし自身がハロウィンの起源などを知らなかったからです。
…「トリックオアトリート」って言ってら、お菓子がもらえるんだよ!
なんでお菓子もらえるの?
(どうしよ、分かんない…)
そんな今日のわたしのように子どもに聞かれてあたふたしてしまう前に、ハロウィンの起源やハロウィンならではのアイテムについての言い伝えについてまとめました。好奇心旺盛でなんでも知りたがる子どもの疑問に、しっかり答えてあげてくださいね!
「子どもに説明するのが難しい…」と思う方のために、ハロウィンにまつわる絵本もご紹介していきます。
絵本なら子どもたちが理解しやすい言葉で書かれているので、ぜひ参考にしてみて下さいね!(わたしも絵本で説明する作戦でいきました)
ハロウィンってそもそも何のお祭りなの?
ではまず初めに、ハロウィンとはいったい何なのか…というところから。
ハロウィンの起源はなんと今から2000年以上も前の紀元前の時代にさかのぼります。
紀元前、古代ケルト民族(ヨーロッパの先住民)では11月1日を新年とし、前日の10月31日から収穫物を祝うお祭りが開かれていました。そして、新年を迎えるために10月31日に死後の世界と現世の間の扉が開かれ、先祖の霊が家に帰ってくると言われていました。
日本でいうところこの「お盆」と同じですね。
しかし、先祖の霊と一緒に悪い霊も死後の世界から戻ってきてしまい、現世の人々に「悪」をもたらすと言われていました。
そこでケルト民族の人々は仮面をつけ、仮装をして自らが悪霊になりすましたのです。悪霊に「私たちも同じ仲間だよ」と思わせ、自らの身を守ったってことですね。
これがハロウィンで仮装をすることの起源です。魔女や悪魔、骸骨などに仮装するのはそういう意味があったのですね。
ヨーロッパからアメリカに移民した人々とともに、ハロウィン文化がアメリカに伝わり、娯楽性の高いイベントとして位置づけられるようになったそう。
日本の感覚でいうと、ハロウィンは「大晦日」「お盆」「収穫祭」をまとめてお祝いするような感じなので、ケルト民族にとってはとても大切な行事だったはずですね。
ジャックオランタンの意味は?怖い言い伝え有り!
ハロウィンと言えば、かぼちゃで作った「ジャックオランタン」を思い浮かべますよね。ちょっと愛嬌があってかわいらしいジャックオランタンですが、この起源にはちょっと怖い言い伝えがあるのです。
ジャックオランタンの言い伝え
昔、「ジャック」というどうしようもなく悪賢くて、お酒が大好きな男の人がいました。
10月31日の夜、ジャックはお酒をたくさん飲んでふらふらと街をさまよっているところで悪魔に遭遇してしまいます。
悪魔はジャックの魂を奪おうとしますが、ジャックは「最後にもう一口だけお酒が飲みたい」と悪魔にお願いをします。
悪魔はジャックの願いを受け入れ、お酒を買うためのコインに姿を変えます。
するとジャックは十字架を使って、コインになった悪魔を自分の財布に閉じ込めてしまいました。
困った悪魔は「10年間はジャックの魂を奪わない」と約束をし、もとの悪魔の姿に戻りました。
そして10年の月日がたち、再びジャックの前に悪魔が現れます。
ジャックは「最後にリンゴが食べたい」と悪魔にお願いすると、悪魔はリンゴを取るために木に登ります。
するとジャックは木に十字架を刻み、悪魔は木から降りられなくなってしまいました。
悪魔は「二度とジャックの魂を奪わない」と約束し、木から降りることが出来ました。
そんなどうしようもないジャックにも寿命が訪れます。
生前に悪行ばかりしていたジャックはもちろん天国には行けず、地獄行きです。
地獄に向かう途中、再び悪魔に遭遇したジャック。悪魔は「お前の魂は奪わないと約束したので地獄には連れていけない!」と…。
ジャックは天国にも地獄にも行くことができません。
暗闇の中、悪魔はジャックに小さな炎を渡しました。
今にも消えてしまいそうな炎…ジャックは近くにあったかぶをくりぬいてその中に炎を入れました。
これがジャックオランタンの始まりです。きっとジャックは今でもジャックオランタンを手にさまよっているかもしれませんね。
なんとも悪賢いジャック…そんなジャックのためにコインに化けたり、リンゴを取りに木に登ったりしてくれる悪魔のほうがよっぽど人間味があると思ってしまいました。
ハロウィンがアメリカに伝わるときにかぶからかぼちゃに変わり、「魔除け」としてハロウィンの日に家の入口に飾られるようになったのです。
ハロウィンが分かる!子どもにおすすめ絵本3冊
わたしがKouにハロウィンを説明する時に使った絵本を紹介します!
実際に言葉だけで教えるより、イラストと面白い展開で子どももしっかり楽しみながら聞いてくれるので、絵本はオススメですよ^^
ハロウィーンってなぁに?|主婦の友社|作:クリステル・デモワノー |訳:中島さおり
ハロウィンのことを良く知らないママやパパにぜひ読んでもらいたい一冊です。
ちびっこ魔女のビビは、初めてのハロウィンに興味津々。おばあさんはビビにわかりやすいようにハロウィンのお話をしてくれます。
ハロウィンの由来や、ハロウィンに作りたい料理のレシピ、仮装用の衣装の作り方など、ハロウィンの楽しみ方が盛りだくさんです。
字が多いので、小さいお子さんにはちょっと難しいかもしれませんが、ハロウィンのことを知りたいママやパパが読むと「なるほど!」と思うことが多いかもしれませんよ^^
子どもたちにハロウィンのお話を教えるための、ママやパパの教科書と思って読んでみて下さいね!
ハロウィン!ハロウィン!|自泉社|作:西村敏雄
今日は楽しいハロウィン。たろうくんは帽子をかぶってマントを付けてドラキュラに変身です。
そんなたろうくんの様子を見ていた、ねずみさん・ねこさん・ぶたさんはなんだかとってもうらやましそうです。たろうくんはお家にあるもので、動物たちに仮装をさせてあげます。
そしてみんなで向かうのはおばあちゃんのおうち。最後にどんな展開が待ち受けているかは読んでからのお楽しみ。
仮装をする楽しさを描いた絵本で、読んだら子どもたちも「自分で衣装を作る!」と言い出すかもしれませんね。
ハッピーハロウィン!|講談社|作:新井洋行
ハロウィンの夜、「とんとんとん」とおうちのドアを叩くのは誰かな?
ハロウィンの夜は奇妙なお客さんがいっぱいです。ページをめくるたびに、次々とお客さんがやってきます。
次は誰かな…と子どもたちもワクワクした気持ちでページをめくるでしょう。最後に訪れるのはなんと…
楽しいアイデアと、ハロウィンを楽しめる仕掛けがつかった一冊です。
表紙のジャックオランタンは少し怖いかもしれませんが、絵本の中は楽しいことばかり。小さなお子さんから楽しめるので、ハロウィンデビューの前に読み聞かせしてあげるといいですね。
最後に
ハロウィンって起源をたどると少し怖い気持ちもありますが、人間がおばけに仮装してお化けを追い払うなんて、昔の人々の発想は本当に面白いですね。
だからこそ、今では楽しいイベントになっているのかもしれません。
ジャックオランタンのお話も、裏を返せば悪魔がけなげでかわいいなぁなんて私は思ってしまいました。本当に意地悪くて怖いのは人間なのかも?
「お菓子くれなきゃいたずらしちゃうぞ」
お菓子を貰って子どもたちもおばけも、みんなが楽しい気持ちで過ごせるのようにって願いが込められているのかなぁとのんきなことを思う今日この頃です。
ぜひ子どもたちともお話してみてくださいね!
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